TECH未来 活用力コンテスト3 審査結果発表!

審査員総評

  • 限られた力しかないモータを使って実際の生活の中で見つけた問題を解決するために、動力伝達だけでなく、本体の剛性、仕事部の形状等まで工夫するなど、よく考えられた作品ばかりでした。ただ、応募された動画の中には、せっかく考えた工夫点が分かりにくいものもありました。どのようにして問題を見つけたのか、それを解決するために、どのように工夫したのかを伝えることについても検討していただくと、自分の作品の良さが整理され、よりよい作品へとつながると思います。(上野耕史)

  • 今回は作品数が減少したことがとても残念です。ただ、一方で作品のレベルも上がっているので、もっと初期のプロトタイプも含めたアイデア重視の点に審査の力点を置き、多くの作品が集まるようにした方が良いのではないかと思いました。次年度、広報、作品審査の重点ポイントも含めて、抜本的改革を行いたいですね。(大谷忠)

  • どの作品も問題を解決するための発想が込められていることがわかりました。これからもアイディアを生み出し,作品を作り続けてほしいと思います。(谷田親彦)

  • 作品出展数が減少したようですが、どれも道具を作る難しさと、それを解決するための課題を発見されてるようです。動きの面白さや、美しさを表現する作品を期待します。(西谷清)

  • 生活の中での困りごとを解決するための工夫がありました。各作品、しっかりと作っていますので良いですね。特にNo.1になった作品の発想は面白く、他に実例がないので1位としました。(藤澤幸穂)

1 中学生の部1st Prize !

「 バリッと開CAN 」

つじもと はるか さん ひろせ るり さん

みなさん、お菓子の袋のようなパッケージを開けにくいと思ったことはありませんか?

私たちも遊んでいた時に袋が開けられず、困ったことがありました。そこで、技術で学習したことを使って、そのような悩みを解決できる作品を製作しました。それが、『バリッと開CAN』です。

この作品は袋の両側を紐のついたクリップではさみ、スイッチを入れると左右に紐が引っ張られ、袋が開くという仕組みです。

この作品で工夫した点は、2つあります。

1つ目は、木材を使って土台を製作したことです。左右のギアシステムが引っ張る力に耐えられず、すぐに抜けてしまうことが多かったのですが、それによって引っ張る力に耐えられるようになりました。

2つ目は、左右に同じ力で引っ張るために、2つのギアシステムの仕様を合わせたことです。具体的には、紐の長さ・ギアの組み合わせ・パーツ数・モータの性能を検討しました。

乾電池の数やギアの重ね合わせた枚数を増やすことで、実用化に向けて大きく前進することができました。しかし、手軽に効率よく実際に使用することを考えると、クリップの検討を改善する必要があります。今後の作品製作に活かしていきたいです。

審査員講評

  • 生活の中から課題を見つけ、それを解決するためによく考えられた作品です。特に左右から同じ力で引っ張れるようにすることはなかなか難しいと思います。ク リップ部分だけでなく、使用するパッケージに合わせた作品の大きさを検討するなど、さらに改良を加えていただきたいと思います。(上野耕史)

  • 一つの動作をさせるだけでも、様々な点に注目する必要性を学んでくれました。机上検討ー実験の繰り返しで得られる知見を大切にしてください。 (西谷清)

  • 面白い! 両方から袋を引っ張るアイデアの目の付け所が良いですね。 介護など実際の現場でも役立つと思います。(藤澤幸穂)

  • TECH未来で学んだパワーのでる機構を利用して、いろいろなパッケージがされているものを開けることができる機構を作ったアイデア作品ですね。きっと他にも開けにくいものや繰り返し何度も開封するものには、このような自動化の機構が利用できそうですね。活用力コンテストはこのような身のまわりにある問題を発見し、テクノロジーで解決しようとするアイデアをとても大事にしています。(大谷忠)

 

2 中学生の部2nd Prize !

「自動アシストオープナーAAO」

てらち わかな さん すけがわ ななは さん

私たちが製作した作品は、『自動アシストオープナー』略してAAO(エイエイオー)です。 以前、朝食で鮭フレークのビンを開けようとした妹がビンをなかなか開けられなくて母に頼んだのですが、母もなかなか開けられなくて困ったことがありました。そこで、技術で習ったギアシステムを利用して、この作品をつくりました。 まず前提として、昨年度の優秀作品の『ぞうきんしぼるくん』を参考に製作しました。 そこから、ギアをうまく重ね合わせて力を生み出すアイデアを参考にしました。

さらに、工夫した点として、2つあります。 1つ目は、野球選手がボールをにぎる握り方をイメージして、ハンドルを3つ取り付け、ハンドルとビンのふたの中心を合わせました。そうすることで、効率よくビンのふたに力が伝わり、開けやすくすることができました。 2つ目は作品自体が回転の振動で不安定になってしまうことです。木材で枠をつくり、安定させ、ふたを開けることに効率よく力を伝えることができました。 私たちは、ビンを開けることを目的として、次回は、ふたではなく、ビンを回したり、固定の仕方を検討する必要があると考えます。

審査員講評

  • TECH未来シリーズを利用しつつ、作品の剛性を確保するためには他の材料を使用するなど、大きな力が必要な仕事をさせるために、よく考えられた作品です。(上野耕史)

  • 「自動アシストオープナー」としての必要な動作と性能を確認できたと思います。実用化する為の課題を発見し考える力をこれからも養ってください。(西谷清)

  • すぐに実用になりそうなほどよく考えられています。特に3点で蓋をつかむのは合理的です。(藤澤幸穂)

  • Tech未来のパワーのある機構をしっかり構成し、自動オープナーを作ったところにアイデアがある素敵な作品ですね。特にふたをゴムを使って固定できるように工夫したところが、このような製品を作るためのプロトタイプとして完成度が高い作品です。(大谷忠)

投稿者: ae106qqbkj