岡山大学教育学部附属中学校教育研究会報告

11月18日(土)に岡山大学教育学部附属中学校で教育研究会があり、授業の中ではTECH未来が教材として使われました。

岡山大学教育学部附属中学校の授業に行ってきました!
岡山大学教育学部附属中学校第34回中学校教育研究発表会「技術の見方・考え方を働かせ,見通しを持って問題解決に取り組む生徒の育成-考える力の向上を目指した単元構成の工夫-」での技術科の公開授業「動力伝達の工夫~行け行け!ブロック電気自動車~」に参加してまいりました!
授業をご担当されたのは,日吉康幸先生です。日吉先生は,昨年度よりTECH未来エネルギー変換教材をご検討いただき,今回の公開授業となりました。参加してみて感じたことは,「とても工夫の詰まった授業」ということです。さて,どんなところに工夫があったのでしょうか。
本時は,「凸凹みちを走らせよう」という,全12時間中の11時間目です。生徒はそれまで,ペットボトルの巻き上げ機構を学習し,ギヤの伝達比に対しての理解を深めていました。
 
まず,ホワイトボードとマグネットシートを使って,班ごとに電気自動車モデルを設計します。これまでいくつも授業を拝見してきましたが,「マグネットシートを使っての設計」は初めてです。基本モデルをベースとして,ホワイトボード上のギヤシステムを見ながら複数の生徒で検討します。生徒たちもギヤの組み合わせと配置をとても容易に検討しており,とても参考になる工夫でした。
 
設計図を見ながら,実際に電気自動車モデルを組み立てていきます。何度かコースで試走させ,試行錯誤しながら設計を行なっていく様子が印象的でした。
 
生徒のチャレンジの様子です。コースのスタート地点の生徒を御覧ください。越えられなかった段差を超えたときにふと出た“ガッツポーズ”。生徒が考え尽くしてチャレンジした様子が伝わってきます。
日吉先生のさりげないこのコースにも工夫が詰まっています。コース自体に坂などの起伏はありません。木片で“段差”をつくっています。その段差はトルクが必要となる段差ですが,さらに秘密がありました。障害物の幅に注目すると,電気自動車のホイールベースをもとに障害物を設定していることがわかります。生徒はギヤの伝達比だけでなく,「いかにしてタイヤに動力を伝達させるか」について考える必要があり,段差を越える力だけでなく,(前輪駆動の場合は)後輪を「引き上げる力」も実現しなくてはなりません。全輪駆動もアイディアとして出てきます。また,車高が低すぎると,段差を越えることができないので,トルクとしては問題がなくても,車輪の大きさやシャーシの形状にも検討が必要になるところがミソです。生徒はそのことで,知識の再構成を行わなくてはなりません。理解していることが前提となる,活用力の場面です。
今回は,岡山大学附属中学校の日吉先生の授業を拝見させていただきました。シンプルな授業の中に,細かな配慮と学習のステップが「隠されている」実践でした。生徒も課題解決プロセスの中で,モデルを作り,設計をブラッシュアップし,新たな課題を見出し,学習を深めていくことができていたように感じました。“ガッツポーズ”の出る授業。TECH未来が生徒に受け入れられていることがとてもよく伝わる授業でした。日吉先生ありがとうございました。

投稿者: TECH未来事務局