TECH未来活用力コンテスト10審査結果発表!

審査員総評

  • 例年同様、多くの社員が審査員として参加させていただきました。本コンテストのテーマ、「生活をイノベーションしよう」。今年は特に、高齢者や、社会的弱者の立場に沿った作品が目立ったように感じました。若い世代の方々には、STEAMを使って、世の中の課題を解決するアイデアをこれからもどんどん考えていただき、大人はそれを実現化するお手伝いをしていけたらと思います。(AWS InCommunities)

  •  それぞれの作品が目的や問題を明確にして『しかけ』を考えていることがわかりました。作品の工夫を説明する中で,「てこクランク」や「トルク」などの技術の言葉がたくさん使われており,技術科の授業で学習をしたことの成果が出ていると感じました。また,高齢者や体の不自由な人など,他人の問題をテーマとした作品がたくさんあり、使う人の状況や制約条件を考慮して作品を工夫していることがわかりました。皆さんの柔軟な構想力と技術科の学習を関連させてこれからも問題を解決する作品を考えてみてください。(広島大学大学院 准教授 谷田親彦)

  • 今年度は昨年度に比べ、力を加える、ということに注目して機能を考えたり、アイデアを実現しようと仕組みを開発している製品が多い印象を受け、とても新鮮でした。さらに、使う人の要望を丁寧に調査したり、どんな使われ方をするか想定したり、使ってみて気付いた不具合を改善したり、といった、開発の過程を丁寧にたどっている作品増えた印象も受け、参加者がエンジニアリングしている様子が目に浮かぶ、審査の楽しいコンテストでした。参加者の皆さん、ぜひ今後も、学校の内外を問わず、エンジニアリングに取り組んでほしいと思います。(文部科学省 教科調査官 渡邊茂一)

  • 記念すべき10回目となった今年は、ここ数年では感染症対策に関する作品が多かったなか、だんだんと平和が戻ってきたと思わせる日常生活への課題に目をつけた作品が多くなったことが印象的で、少しそのことに安心をいたしました。 高齢者など、弱者のバリアに目を向けた作品も多く、TECH未来で解決できる問題の幅はさらに広がったようにみうけられました。また、今年はmicro:bitの二台使いや、3DCGや3Dプリンターを活用する生徒さんも現れ、そして、プレゼンテーションの映像編集の質も全体的に向上したように思われ、中学生層へのテクノロジーの浸透をますます感じることができました。これはひとえに、現場の先生方の丁寧なご指導や、好奇心旺盛な生徒さんたちとの良質なコミュニケーションの賜物かと思われます。 今年は授業内作品枠に92作品、授業外作品枠に3作品と、多数の応募があったとおききしました。応募作品の総数もさることながら、授業枠をこえてチャレンジする作品があったことも嬉しく思います。今後、技術での部活動などが発足する学校さんがあれば、ぜひ、私たちも応援したいところです。 これからの社会でも、中学生時代に仲間や先生とともに試行錯誤したアイディアを胸に、おおいに羽ばたいて、活躍していただきたいと思います。 ((株)おもちゃ王国 代表取締役 髙谷昌宏)
  • 様々な作品とアイディアがあり,今回も楽しく審査させていただきました。全体的に「機構の動き」を前提にしてそれをどう使うかと考えた作品よりも,「実現したい(解決したい)こと」を先に考えてふさわしい動きをつくっていた作品のほうが,「活用力」という意味で魅力的な作品になっていたように感じました。過去の作品を参考にしたり,基本的な動きを参考にしたりすることは大切ですが,それよりも自分の周囲に潜在している「困っていること」や「これから問題になりそうなこと」を見つける姿勢を大切にしていってほしいと思います。(湘南工科大学 准教授 尾崎誠)
  • この度,第10回の活用力コンテストを迎えることができました。これまで,コンテストに出展して頂いた皆様,ご指導いただいた先生,審査委員の皆様,関係者の皆様には心より感謝申し上げます。第10回作品は,授業内及び授業外いずれの部門においても,しっかり歯車を使った学びを活用した作品が多くみられました。TECH未来教材を使用して頂いている学校では,このような技術要素を使った活用力がしっかりと身についていることを心から実感することができました。また,10回に及ぶコンテストが続けられてきたのは,このような活用力の意義を理解して指導して頂いている先生方,またコンテストを運営してきたこども未来研究所の研究員,さらには支援いただいているアマゾンウェブサービス,教材の提供を行っている(株)ヴィットハート,日本産業教育振興協同組合,GigoToysの皆様のご支援の賜物と思います。この場を借りて,皆様に心より感謝申し上げます。(東京学芸大学大学院 教授/NPO法人東京学芸大こども未来研究所 理事長 大谷忠)

<授業内部門>

グランプリ/AWS特別賞

No.1「荷物運ぶくん」

岩手県 二戸市立福岡中学校 三浦柚芽さん 山井天花さん 中里蓮さん 田村摩裟斗さん

【どのような問題を解決しているか】高齢者や不自由な方の荷物運びをサポートして、お出かけしやすくする。

【製品モデルの説明】赤外線センサを使って人が遠くにいるときは速いスピード、 ある程度近いときは少し遅く、 止まっているときは止まるように設計しました。

審査員講評

    • 一人で暮らしている高齢者が増えている中で、重たい荷物を運ぶのは大変。この作品はこうした課題を解決に導くものでした。また、高齢化対策だけでなく、人手が足りない場面など、幅広い分野に活用できる可能性を秘めたアイディアだと思いました。センサーを使って、速度の調整や停止を行なうなど、非常に工夫された設計であった点も高く評価できます。(AWS InCommunities)
    • お年寄りがシルバーカーを押している光景をよく見ますが、こちらのモデルは未来のシルバーカーの選択肢の一つのように思いました。赤外線センサを駆使したシンブルな発想ながら、自動車の自動運転の話題にもつながる機能であり、大変可能性を感じられる作品だと思います。 使用者の歩みが「遅い・速い」で車の速度も変わるというポイントは「人にやさしい」設計であり、実用化される未来が楽しみです。(強いていえばもう少し長めの動画をみたいと思いました。) (高谷)
    • 福祉の視点で,人に合わせて動作させるために最適なセンサやプログラムを考案できているところがよかったと思います。(尾崎)
    • このようなロボットが、歩き回っている世の中が来そうな予感をさせてくれる、完成度の高い作品で、素晴らしく思いました。人の歩くスピードに対し、適度な距離を取りながらついていく様がかわいいですね。その調整にはいろいろな試行錯誤があったのではないでしょうか。(渡邊)
    • 高齢者や不自由な方の荷物を運んでくれるサポートしたいという点が大変よい着眼点ですね。また,荷物を運ぶ時をイメージして,ちゃんと荷物を運んでほしい人に合わせて,うまく移動してくれる荷物車のモデルを作っている点にアイデアの良さとそれに合わせてプログラミングを工夫している点が大変素晴らしいです。(大谷)

準グランプリ

No.2「Alex The Stag Beetle (ATSB)

愛知県 愛知教育大学附属名古屋中学校 グループ名:蝸牛

【どのような問題を解決しているか】地面からものを分別して拾う、また物が分別しにくい人向けで作りました。ものを分別することで再利用や必要な部品が選別できるなどの良い点があります。

【製品モデルの説明】仕掛けは物を挟むために滑りにくいゴムを使い、またそのゴムを幅を使い物を挟むような仕組みを作りました。また幅の調節のために何度も試行錯誤を行い、丁度いい幅を見つけました(ずれてしまったら治すのに時間を要します)。

審査員講評

    •  違う大きさのゴミを分別して集められること,ゴミを挟むための幅を調整していることに工夫を感じました。プレゼン動画の説明がわかりやすく表現されていました。どのようなごみを分別・収集するかを具体的に考えるともっとアイデアが膨らむと思います。 (谷田)
    • 機器の構造や目的を実現する形状などのアイデアが非常におもしい作品です。大きさの違うものを次々に分別する仕組みやその構造を考えること、回収口にものをうまく寄せるため試行錯誤して部品をとりつけることなど、このモデルを創り出すにあたって、多くの試行錯誤をした様子が伝わってきました。(渡邊)
    • 地面からものを分別して拾うしくみを考えた作品です。ものを実際に分別するためには,もう少し工夫が必要ですが,ものの大きさに合わせて分別できるように,ものを持ち上げるようなしくみを考えた点は,とても良いと思います。実際に分別できるようなプロトタイプという点は大変価値があります。是非,さらにいろいろなものを分別するためには,どのようなしくみにすればよいか考えてみるといいですね。(大谷)

<授業外部門>

グランプリ

No.3「マゼマゼレンジャー」

東京都 グループ名:米米戦隊

【どのような問題を解決しているか】私たちは,授業の中で,冬にお米を研ぐ際,水が冷たくて長時間手をつけられずきれいにお米を研ぐことができないという問題を発見しました。こうした問題を解決するために,便利さ(利便性)を追求して,手を水の中に入れることなく自動でお米を研ぐことができるロボットを製作するという課題を設定し,問題解決に取り組みました。 授業の中での問題解決では,電気回路のしくみを考えて,手を水の中に入れることなくお米を研ぐことができるロボットを製作できました。一方で,問題解決を振り返った時に,水の量が変わると勢いが余って水がこぼれてしまったり,何合研いでも強さが同じだったりして不便だという問題を見いだしました。そこで,授業外にもう一度メンバーで集まり,「自動で」という利便性と,お米の量に応じて強さを変えられるという機能性の2つを追求したお米を研ぐロボットを製作することにしました。

【製品モデルの説明】この課題を解決するための解決策として,次のようなしくみを考えました。まず,モータの先に軸を取り付け,その軸の先にかきまぜ棒を取り付けて,モータを回転させることでお米をかきまぜるしくみにしました。この点は,授業内で取り組んだものと同様のしくみですが,使用するモータをプログラミングで動作するものに変えました。また,機能性を追求するために,ボタンで強さを変えられるしくみにしました。コントロールボックスには2つのボタンがあるので,これらのボタンと変数のブロックを使って,強さを変えられたりモータの電源をONにしたりするしくみにしました。 このように,これまで製作してきた回路のしくみというエネルギー変換の技術のしくみの学習と,プログラミングによる情報の技術のしくみの学習を組み合わせて,ボタンで強さを設定すると手を水の中に入れることなく自動でお米を研ぐことができるロボットをつくることができました。 モータの強さを何段階にするかや,実際にどのくらいの速さでモータを回転させるかなどを実際にお米を何度か研ぎながら試行錯誤しました。また,変数を使っているのでAボタンを押した回数だけ数が増えていくしくみですが,より使いやすさ(利便性)を追求するために,設定した段階の強さ以上の数字にはならないようにプログラムの工夫をしました。

審査員講評

    •  お米を研ぐためのモータの速さを何段階か設定しているところに工夫を感じました。お米を研げることを検証しているのが良かったです。研ぐまでの時間がどれくらいかかるのかについて,お米の量(1合,2合とか)と回転の速さ(3段階)の関係を表してみるとよいでしょう。(谷田)
    • 着眼点も良かったし,何度も試行と改良を重ねていて,目的に合う動作の確実さや操作性,動作の安定感などが向上していたことがよく分かりました。とても完成度が高い作品だったと思います。(尾崎)
    • 1号機の反省を踏まえ、各部品や機能に改良を施していく様子が良く伝わってきました。機能をより複雑にするために、コンピュータを搭載する、という課程は、技術の進展を見ているようで面白かったです。さらに良い製品を目指し、改良されていくことを期待しています。(渡邊)
    • 1作品目の反省を活かし、次のトライでより良い物にアップデートするという努力や、そのプロセスの見せ方に、好感を持ちました。動画の見せ方がうまく、説明はわかりやすく、作品の魅力やチーム力がとても伝わってきました。実際の米研ぎにも使用し、とぎ汁がきれいになることを行程ごとに撮影し、検証結果含め発表していることや、プログラミングまでふくめて学習内容を活用しているところが、納得のポイントと思います。今後は、美味しい炊飯のための「米研ぎ」のプロセスをさらに観察していただき、ブラッシュアップされた3作品目にも期待しています!(高谷)
    • 本当に冬にお米を研ぐのは大変ですよ。手で混ぜるのが一番いいのですが,なかなか水は冷たいし,研ぐ米の状況に応じて,強さも変える必要があるので,その点をしっかり踏まえて工夫している作品です。特に,前回の作品では,うまく米を混ぜることができるしくみに注目しましたが,今回はさらにそれを改善して回す強さをプログラミングで変えている点に工夫が見られます。(大谷)

準グランプリ

No4.「Paster」

東京都 青梅市立第一中学校 稲場勇希さん

【どのような問題を解決しているか】歯磨きをするときに、右手に歯ブラシ、左手にコップを持つと、歯磨き粉を絞るための手がふさがってしまうということがありました。そこで、ボタンをワンプッシュし、歯ブラシを差し出すだけで歯磨き粉をブラシに乗せられるという製品を実現できたらいいなと思い、この作品を製作しました。

【製品モデルの説明】歯磨き粉を機械で絞るためには、そこそこの大きな力が必要でした。なので、ギヤの組み合わせでトルクを大きくするだけでなく、力を伝えるシステムの中に”てこの原理”を取り入れ、歯磨き粉を簡単に絞り出すことのできる、大きな力を出すことができました。 また、ちょうどよい歯磨き粉の量を出すことも重要なので、ラズベリーパイのプログラムの数値を変えたり歯磨き粉を設置する位置を変えながら何度も歯磨き粉を絞り、歯ブラシにちょうどよく乗る量を出すことができるようになりました。

審査員講評

    • ギヤの組み合わせとてこの原理を用いていること,人の好みに合わせて歯磨き粉の出る量を調整できることに工夫を感じました。歯磨き粉の出る量をテストして今後の課題を明確にしていることが良かったです。マヨネーズなどの調味料にも応用できるモデルだと思いました。(谷田)
    • 歯磨き粉をしぼり出すという発想も面白いが,それを確実に実行できる機構を考えていて,とても面白かったです。安全装置を付けているところなど,昨日の改良もなされていて,よく練られた作品だったと思います。(尾崎)
    • 3Dプリンターを使いこなし、ベースプレートを加工して使いやすいかたちにしている工夫や、ラズベリーパイやドライブモジュールの駆使、独自のボタンの作り込みなど、「無いパーツは作ってでも自分の理想を表現する」という熱意がエンジニアの姿勢として素敵だと思いました。 両手がそれぞれの役目のために塞がると、もう一つの行動ができないから作った、というシンブルな課題の設定にも、日常の問題として共感・納得ができました。歯磨き粉の量についても、様々な人の好みに合わせて調節がきくようにしているところに実用が考えられており、好ましい開発プロセスだと感じました。 現在のマシンで検証を繰り返してみたところ、次の課題が見つかって、その課題も克服したいと、次のチャレンジポイントを明確にしているところも大変良いと思います。(高谷)
    • 歯磨きをするときに、確かに手がふさがってしまうことがありますし,自動で歯磨き粉を出してくれるといいなあと思う時ありますよね。この作品は,そのような歯磨き粉をしぼりだすエネルギー変換のしくみを工夫している点と,さらに適量の歯磨き粉を出すために,情報の技術におけるプログラミングを工夫している点がとてもいいですね。技術分野で学習したことを活用したとても良い作品です。特に,歯磨き粉を出すのに力が必要なので,その力をうまく取り出すための機構がよく工夫されている点がとても評価できます。(大谷)

〜その他評価が高かった作品のご紹介〜

No.5「害虫退治ロボ

東京都 チーム名:チーム害虫退治

【どのような問題を解決しているか】私たちは,害虫が家に出てしまい,確実に退治するのが難しいという問題を発見しました。 こうした問題を解決するために,便利さ(利便性)を追求して,害虫をはなれた位置から捕まえる遠隔操作ロボットのモデルを製作するという課題を設定しました。

【製品モデルの説明】この課題を解決するための解決策として,次のようなしくみを考えました。まず,サーボモータの先にカップを取り付けて,サーボモータが回転すると紙コップが上からかぶせられるようなしくみにしています。 遠隔で操作するためには,大きく次の2つのしくみにしています。1つ目は,micro:bitを2台使って,お互いが通信するしくみです。1台は遠隔操作用,もう1台は実際にモータを制御するように使っています。2つ目は,一方のmicro:bitを操作すると,その操作に応じて様々な動作をする仕組みです。具体的には,AボタンとBボタンはそれぞれ左右のDCモータを回転させる動作に対応しています。また,AとBを両方押すと,緊急停止させることができます。これらのしくみによって,ロボット自体を動かすことができます。加えて,サーボモータを動作させるために,他の入力のブロックを使っています。遠隔操作用のmicro:bitを右に傾けるとカップが上に上がり,左に傾けると下に下がるしくみにしました。 このようにして,害虫をはなれた位置から捕まえる遠隔操作ロボットのモデルを製作することができました。 プログラミングに関しては,どのボタンとどの動作を対応させればいいかを,使用する人の使いやすさを考えて工夫しました。車の部分に関しては,タイヤを大きくして,段差も登れるようにしたり,モータの速さを試行錯誤して調整したり,何度も頑張りました。また,害虫を捉えることができたかどうかについては,透明なカップを使うことで,離れた位置からもわかりやすくなるように工夫しました。

審査員講評

    • 虫が嫌いな人には大変共感できる作品だと思いました。micro:bitを2台使って遠隔操作できること,サーボモータを使って虫を捕まえようとしていることに工夫を感じました。micro:bitを「傾けたこと」によりサーボモータを動かすアイデアが良かったです。(谷田)
    • 3つのモーターの制御をするプログラミングを楽しんで、micro:bitを2台使い、内蔵の加速度センサを使いこなしている作品であり、いつかアップデートされたものが実用されている未来が訪れそうだ、と感じました。室内に侵入する虫は脅威なために、さてこのモデルで捕獲した虫を、最終的にどうするか…という点で、さらに発展的な作品を見てみたい、と純粋に思いました。(髙谷)

No.6「ラクラク!おそうじくん!

島根県 島根大学教育学部附属義務教育学校 

【どのような問題を解決しているか】自分で拭き掃除するのがめんどくさい。楽に拭き掃除したい!

【製品モデルの説明】てこクランク機構を使って、左右にふるようにしてワイパーのように動き床や机を拭くことができ、モーターだけで動くのではなく、歯車を使って動くようにしたことでちょうどいいスピードで動く。また、タイヤをつけたことで同じところだけでなく、いろいろなところをふけるようにした。てこクランク機構のところはすぐにできたけど、タイヤの部分と合体させたらタイヤが動かなくなったり、倒れたりしたので、タイヤとして使うブロックを色々変えて、倒れずしっかり進むようにした。前のタイヤは大きいのを使って、タイヤを二重にした。後ろのタイヤは小さいのを使って、二重にはしなかった。そうすることで、バランスを保ち、どんどん進むようにした。

審査員講評

    •  「自分で拭き掃除するのがめんどくさい」というシンプルな視点がよかったです。前に進む部品と雑巾でふく部分のバランスが良く,作品の動きが滑らかで何度も調整して完成させたことがわかります。プレゼン動画の説明も楽しくできていました。(谷田)

No.7「らくらく瓶の蓋開けマシーン」

国立 I中学校

【どのような問題を解決しているか】お年寄りなどの力が弱い人をターゲットにして,簡単に瓶の蓋を開けられる機械をつくり,力の弱い人の「片手」になって,少しでも負担を減らしたいと考えました。

【製品モデルの説明】 2つのスイッチをオンにするとタイヤが回転し、瓶の蓋が開きます。歯車を組み合わせることでトルクを27倍にして,強い力を生み出せるようにしました。また,瓶の蓋を開けるタイヤにはゴムがついており,このとき,瓶の蓋にも輪ゴムをつければ,かなり滑りづらくなります。また,下についている板の枚数を変えれば,高さを変えることができます。

審査員講評

    • お年寄りなどの力が弱い人を対象にして,簡単に瓶のフタを開けられる機械をつくっています。これまで,フタを開ける作品はいくつもありましたが,授業で学んだ回転する強さ(トルク)をさらに高める工夫をしており,またしっかりと瓶のフタが開けられるように,摩擦力の強さも工夫に取り入れている点では,まさに授業で学んだ活用力が発揮されている大変素晴らしい作品です。(大谷)

No.8「NATIONAL

国立 S中学校

【どのような問題を解決しているか】一人暮らしの高齢者がエアコンをつけずに熱中症になることを防ぐ

【製品モデルの説明】(1)温度、湿度をはかるだけでなく暑さ指数を示したりエアコンのスイッチと連動し、熱中症を防いでくれたり、他にも音、光、振動などたくさんの方法で防いでくれます。 (2)一人暮らしの高齢者がニュースなどで熱中症になり倒れてしまうことをよく聞きました。なので、高齢者本人はもちろん、その身内も安心できるようになる商品なので需要が高いと思っています。 (3)新規性は高いと思います。熱中症を予防するための商品はスポーツ飲料だったりうちわ、クーラー、扇風機など様々ですが気温に応じて対象者に熱中症になりやすいことを伝えたり実際にクーラーをつけてくれる機械があったとは思えません。それほど革新的な発明を私達はしました。機能もどれも重要なので期待できると思います。 (4)高齢者だけではなく、一人で熱中症対策ができない子供や障害を持たれた方などにも適用される商品なので幅広い年代のより多くの人を幸せにできると思います。また、それ以外の年代、特徴をもった人たちでも熱中症になる機会は十分にあるとおもうのでこのNationalはどんな人でも活躍すること間違い無しの商品だと思っています。 無駄な部分を省き邪魔にならない大きさにしたり、壊れやすいと思うので丈夫な構造にする。エアコンの切り忘れや誤って作動してしまうようなことがないようなプログラミングにする。

審査員講評

    • 発想と着眼点が良かったと思います。装置の仕組みや動作については,利用者のことを考えていたり,リモコン等の形状が異なることを考えていたりして,汎用性を高めるような工夫が見られていたように感じます。(尾崎)

No.9「開け夢の扉 足篇ver1.9

国立 I中学校

【どのような問題を解決しているか】トイレのドアノブは、濡れた手でいろいろな人が触っているため、衛生面で問題があるため、トイレのドアノブを捻らなくても開けられるようにしたいと考え、この製品モデルを開発しました。

【製品モデルの説明】使用者がドアの前に来てペダルを踏むと、アルミと導線の先が接して電流が流れ、モーターが回り、歯車が回り始めます。軸についているフレームが回転し、ドアについている紐が引っ張られて、ドアが開きます。使用者が足を離せば自動的に閉まるように調整しています。

審査員講評

    • 発想と着眼点がとても良かったと思います。センサを用いて非接触で開閉するアイディアが一般的だと思いますが,この作品は足で踏むという,より確実に動作する発想で設計していて,実際の利用場面をよく想定していたのではないかと思われます。(尾崎)

No.10「バックワイパー

青梅市立第一中学校 グループ名:青1中

【どのような問題を解決しているか】青梅一中の伝統の清掃方法である「バックワイパー」の動きをTECHで表現できないかと考えました。

【製品モデルの説明】1.一つのモーターですべて動いていること 2.輪ゴムを利用して曲がる機構を作ったこと 3.かさ歯車を使用してワイパーを作っている

審査員講評

    • 伝統の清掃方法の自動化、という設定した課題や、雑巾掛けの動きが秀逸であることもそうですが、壁に到達したら、自動的に曲がることのできる後部の機構の実現が素晴らしい!この形、ゴムによる機構の伸縮や元に戻る仕組みも、試行錯誤しながら生み出したのでしょうか。下がる際、壁に接触する部分にローラーを使っているのも個人的に注目してしまいます。多くの細やかな工夫が隠れた素晴らしい作品でした。(渡邊)

No.11「Moving trash can

岩手県 二戸市立福岡中学校 菅原冴空さん 梅内大翔さん 倉本和さん 荒谷朋澄さん

【どのような問題を解決しているか】足が不自由な人や高齢者が、移動しなくてもゴミを捨てることができる。超高齢化社会を意識した製品モデル。

【製品モデルの説明】無線センサを使い、2つのマイクロビットで通信して信号を送ることで、もう一つのマイクロビットがモーターを左右後ろに動作する。

 

 

 

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投稿者: TECH未来事務局