審査員総評
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今年もいろいろ作品を工夫している点には,活用力コンテストの魅力がとても隠れているように思います。昨年も申し上げましたが,さらに活用力を高めるためには,その他の材料や部品を加えて,目的とするパーツや部品等を手作りにより加え,身のまわりの生活をイノベーションできるような工夫・創造を目指してもらいたいと思います。(大谷忠)
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様々な視点からアイディアが出ることを考えさせられました。(谷田親彦)
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全体的に、仕組みの活用という点では大変よく考えられているように思いますが、新しい発想というあたりに踏み込めるとさらに良くなると思います。(高谷昌宏)
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STEAM(サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、アート、マスマティック)の感覚がものづくり観を育みます。皆さんのアイデアで、興味深いものづくり作品が出来上がっていました。このコンテストを通じて、ロボット化することで人々の暮らしを変えていく主人公の喜びを感じてもらえたでしょうか。この作品づくりだけでなく、そのものづくりプロセスで生まれた疑問や課題にまで言及するプレゼンテーションになると、もっと作品に深みが増すと思います。アイデアの向こう側にある世界観が、作品を見る人の心を動かすのだと思います。作り手の思い(ハート)、そして頭脳(ヘッド)、手(ハンド)という3つのHをこれからも鍛えてください。日々のトレーニングは、大切です。(鉄矢悦朗)
1 中学生の部1st Prize !
「Pusher’s Model 」
たはかし はるき さん ふじもと りょう さん
私は小学生の頃、ゲームセンターにあるコインゲームでよく遊んでいました。活用力コンテストを機にコインゲーム機を再現した“ Pusher’s Model”を製作しました。この作品について説明します。
1点目は、モータによる回転運動をギヤとパーツをうまく組み合わせ、押し板を前後へ往復させることが出来ました。コインが滑り落ち、コイン同士がぶつかり合うというこのゲームの主たる動きをつくることが出来ました。
2点目は、並列回路による操作性の向上です。今回作った“ Pusher’s Model” は、ゲームの機能性を上げるためモータの数を増やし、押し板の動きをつくりました。誰でも簡単に遊べるように、並列回路を利用して『3つのスイッチ』に整理することが出来ました。
3点目は、コインが壁から転がり落ちる動きをつくるために、異なる2つの仕組みを製作しました。モータによる単純な回転運動だけでなく、シーソーのような動きを実現することが出来ました。
製作していく中で、世の中にあるアミューズメントをつくる難しさを知り、今後はコンピュータを利用し、光や音の演出にも興味が湧きました。
審査員講評
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「Pusher’s」Model」はゲーム機の動きが良く研究され,再現できていました。(谷田親彦)
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素敵な作品ですね。小学生のころに遊んだコインゲームの楽しさが伝わってきます。また,コインゲーム機の仕組みが,複数の動力伝達の方法を組み合わせることでしっかりと再現されています。このようなゲーム機は,多くの人を楽しませることで,私たちに「楽しい」という価値をもたらします。この作品は,コインゲームの再現でしたが,さらにオリジナルの改良を加えて,新しい「楽しい」を創り出して下さい。(大谷忠)
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Pusher’s Modelの完成度の高さに驚かされました。 ただ、既存のモデルの再現というイメージがあり、課題解決の新しい切り口を発想していけるようになるとより良いかと思います。(高谷昌宏)
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この練習機で練習したあとに、ゲームセンターで狙うべきコインの山などを判別する目は育成できたのか気になります。訓練の成果が気になる作品です。入れる枚数と落ちる枚数のデータも取ることができるので、遊びをまじめに調査・発展できそうですね。(鉄矢悦朗)
2 中学生の部2nd Prize !
「カーテン開閉機」
にのせ かずたか さん
持ち運びができるかつ、どこにでも設置できるようにしました。
審査員講評
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Tech未来の機構をカーテンの開閉に使用しようと思ったところは生活への活用があって,大変ユニークですね。機構も歯車とプーリをうまく活用してますね。素朴な疑問ですが,どうしてカーテンを開け閉めしたかったのですか?その点もコメントの中に書かれていると,もっと今回の作品を設計した意図がわかるように思いました。(大谷忠)
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シンプルではありますが、生活の中での有効性は高いように感じました。(高谷昌宏)
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カーテンの開閉まではとてもよくできています。暮らしの中で求められる事象に視点を当てたことはすばらしいと思います。捜査後に手動でスイッチをOFFにするのではなく自動OFFになったらもっと良かったでしょう。開閉機とともにカーテンやレールも一緒に持ち運ぶのかな?この点は検証が必要ですね。(鉄矢悦朗)
中学生の部では、以上の2点が選考されました! 受賞された皆様おめでとうございます!
1 一般の部1st Prize !
「トランプシャフルマシン」
いんふぉめーしょんでざいんぶ さん
私たち野田学園高校は今回トランプシャッフルマシンを作りました トランプシャッフルマシンを作ろうと思ったきっかけは友達にトランプシャッフルが苦手な人やシャッフルが上手な人がいてイカサマなどを防止しゲームバランスを公平に為るに人の手を加えずにシャッフルできないかと考えたからです このマシンはトランプをセットしスイッチをオンにするとモーターが回転しトランプの束を上から回収部分に押し出す仕組みになっています まず考えたことはギア比です。トランプが多く押し出されたりトランプが押し出されなくならないようぬギア枚数などを調節しました 次に回収部分と坂の角度です。坂の角度が大きすぎるとトランプが回収部分に裏返しの状態で置かれてしまい上手くシャッフルできなくなってしまいます。 また回収部分の位置にも工夫があり回収部分が坂に近すぎると坂の途中でトランプが詰まってしまうことがありました。 このように坂の角度と回収部分の位置の関係を配慮し作られています。
審査員講評
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「トランプシャフルマシン」は,公正なゲームのため,という製作の動機が良いと思いました。(谷田親彦)
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トランプシャッフルマシーンはいくつかの課題を一つずつ解決できているのがいい点だと思います。何回かトライ&エラーを繰り返したのでしょうか。ただ、これ、ほんとにシャッフルされるのか?という疑問はやや残りましたが。(高谷昌宏)
久々の一般の部での入賞おめでとうございます! 今年度の審査では、発表の日程の変更がありました。応募者の皆様には大変ご迷惑をおかけいたしました。